自民党TOEFL義務化の提言と、普通の英語学習者がやるべきこと

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2013年4月4日(木)自民党からTOEFL義務化の提言が出されました。
本件、当校で英語を勉強される皆様にも、無関係というわけではないでしょう。
色々な方々の考察をご紹介しつつ、結局私どものような普通の人はどうすればよいのか、
ちょっと考えてみましょう!

■提言

大学受験資格にTOEFL成績 自民教育再生本部提言
自民党の教育再生実行本部(遠藤利明本部長)は4日、世界で活躍できる人材を育成する対策を盛り込んだ提言をまとめた。大学の受験資格や卒業要件に民間の英語能力テスト「TOEFL」などで一定以上の成績を収めることを柱に掲げた。文系大学入試での理数科目の必須化も提唱。取り組みを進めるため1兆円の集中投資を求めた。

8日に提言を安倍晋三首相に提出し、夏の参院選公約にも一部盛り込む。

提言では英語教育の抜本改革と理数教育の刷新、ICT(情報通信技術)教育を「教育再生の3本の矢」と位置付け、実現を後押しするための集中投資と「グローバル人材育成推進法」(仮称)の制定をうたった。

英語教育では大学受験資格のほか国家公務員の採用試験でTOEFLなどを取り入れることを提案。理数教育では博士号取得者を欧米先進国並みの3.5万人に倍増する環境づくりを掲げた。ICT教育に関しては2010年代中に小中高校などで1人1台、タブレット(多機能携帯端末)を支給することを盛った。

4月4日(木)日本経済新聞の記事より

 

■TOEFLとは?

英語の検定試験で、非英語圏の出身者へ、英語圏の高等教育機関による入学希望者の外国語としての英語力判定のために用いられるものです。日本人が英語圏の大学へ行きたい時に受けるのもTOEFLであります。

TOEFLは、TOEICと同じくETSという団体が主催するテストですが、その内容はTOEICよりはるかに難しく、スコアの表す英語力も信憑性が高いものと言えます。

TOEFLでは、「リーディング」「リスニング」というインプット型の英語に加えて、「スピーキング」「ライティング」でアウトプットの力が試されます。英語で何かを説明するとか、意見を言うとか、日本人が一番苦手なところが試されるわけですね。

世界の大学の入学基準にもなっていることから想像できるとおり、TOEFLの点数は、世界基準、英語圏ならだいたいどこでも使えます。

■難しすぎ?

なんだかすごく聞こえが良いですが、困ったことに、TOEFL、難しいんですね。
(恥ずかしながら、私が数年前に受験した時は120点中80点しかとれませんでした、、、、)

安河内哲也氏は、以下のように危惧しています。

現在、大学入試のスタンダードはセンター試験ですが、これはTOEFL試験とは比較にならないくらい簡単な試験です。また、TOEFLのようにスピーキングやライティングもありません。その試験ですら、120点前後の平均点しかとれず、もがいている母集団に対して、最もレベルが高い英語試験の一つであるTOEFL試験をあまねく義務づけるというのは、非現実的ではないでしょうか。英語が苦手な多くの高校生は、ただ試験場のパソコンの前に座って、4時間画面を眺めるだけになってしまうかもしれません。
安河内哲也『「TOEFL義務化」は再生か? 破壊か?』 より

この場面を想像するとなんだか面白いですね(笑)
いやしかし、笑っている場合ではなく、TOEFL試験をそのまんま解かせたら、
実際こういうことが起こるでしょう。
提言実施の際は、レベルの調整がなされるのでしょうか???

■日本の大学には進学しない?

茂木健一郎氏は、自身のツイートで以下のように述べています。

TOEFLの点数とれてたら、多くの学生は海外の優秀な大学にいく(もしくは親御さんが子供を無理やり行かせる)かもしれないですね。

■国はそんなんで大丈夫なの?

茂木健一郎氏、更に続けて

同様に、田村耕太郎氏、

その他、自民党の議員にもやらせるべきだ、とか、教師のレベルが追い付かない、とか色々な方がそれぞれの意見を述べております。

■我々一市民がすべきことは?

と、まあ、お上が色々と言っているわけですが、私どものような一市民にはどうもピンときません。大学受験も過ぎてしまったし、年頃の子どもがいるわけでもないし、大体本当に実施するわけ?といった感じで、冷ややかに考えられている人が殆どではないでしょうか?

大事なことは、

TOEFLが義務化するとかしないとか、そんなことは別にして、
多くの方にとって、英語を身に付けた方が、
将来の可能性は広がり、人生における選択肢が増えるというのは、間違いない事実なわけです。
そして、英語を身に付けるには、勉強するしかないわけですね。

TOEFL義務化をなんとなく気にしながら、勉強に勤しみましょう!

では。


2013年4月5日 金曜日 8:03 PM Category: おすすめの勉強法.